化粧品の動物実験って?

知ってほしい、化粧品の動物実験

うさぎやラット、モルモットなど多くの動物が、化粧品開発のために残酷な実験を経て、傷つき、殺されています。

みなさまが何気なく使っている化粧品(薬用化粧品)が

残酷な動物実験を経て、商品化されている場合もあることを知っていますか?

化粧水、ファンデーション、アイシャドウなど、私たちを美しくする化粧品から

洗剤、シャンプー、石鹸など日常生活にかかせないトイレタリーまで、動物実験が行われ、傷つき、殺されています。

実験に利用されるのは、うさぎが最も多く、うさぎは鳴かないので扱いやすいことが理由と言われています。

動物実験が行われている背景

日本では、新しい効能のある成分を化粧品に利用する場合、

法律によって、動物実験で安全性を確認することが義務付けられています。

新成分が人間に対して問題がないか実証するために動物実験が行われているのです。

動物実験とはどんなことをするの?

・動物の目に化粧品の検査液をたらし、化粧品を当てていない目との違いが出るか比較観察するもの

・動物の皮膚にクリームを塗り、一定時間をおいて炎症や損傷を観察するもの

・化粧品の成分を飲ませたり投与をし続け、致死量を観察するもの

などさまざまなものがあります。

実験が終わっても健康体に戻ることはなく、すべて廃棄処分されてしまいます。

→実験写真はこちら
※残酷な写真を含みますので、見たい方だけページを見てください  

このような動物実験は残酷で非倫理的であることはもちろん

ヒトと動物では大きく種差があるため、動物がヒトの完全な代替とはなりがたく、

実験の信頼性が低いとも言われています。

動物実験は避けて通れないもの?

既に効能が確認されている成分は世界に数多く存在し、この成分を利用すれば動物実験をする必要がありません。

さらに安全な自然由来の成分を利用することで動物実験を行わないことも可能です。

実際、動物実験をしていない化粧品メーカーは数多くあります。

→動物実験をしていない化粧品メーカー一覧

また動物実験を利用しない「代替法」によって効能を確認する実験方法も確立されてきています。

しかし現段階の日本の法律では、代替法によってすべての実験はカバーしきれず、

新成分を化粧品に利用する際には動物実験を行う必要があるのが現状です。

動物実験、あなたはどう思いますか?

ヨーロッパを中心とした動物実験の廃止

欧米では化粧品に動物実験を利用していることを知った消費者が

「残酷さのない美しさを!(Cruelty-Free)」と化粧品の動物実験廃止を求める運動を始めました。

1980年代のことです。

この結果、多くの化粧品メーカーが動物実験を取りやめ、

「動物実験をしていない」化粧品を安心して使えるようになっています。

EU加盟国では、EU域内での化粧品の動物実験を全廃することを決定し

どこで生産されたとしても、EU域内での販売を禁止することが決定しました。

現在ではEU加盟国の一部…イギリス、オーストリア、オランダ、スイス、ドイツの各国で

動物実験をしている化粧品の販売が禁止されてます。

しかし代替法が確立されていない場合を除く、となっています。

2013年には代替法が確立されていないにかかわらず

動物実験を禁止するという取り決めが行われ、これをもってEU内での動物実験は撤廃となります。

遅れをとる日本

日本では動物実験について知っている人がほとんどいないのではないでしょうか。

動物実験について消費者の認知度が低く、代替法の存在自体が普及していない日本では、

代替法の研究に対する国家予算が少なく

研究者の人数も海外に比べて圧倒的に不足しているのが現状です。

あなたは動物実験について、賛成ですか?反対ですか?

各個人さまざまな意見があると思います。

化粧品開発のために、残酷な動物実験がなされていること

動物たちの命の恩恵を得て、化粧品が作られていることをまずは多くの人に知ってほしいと思っています。

そして各個人のアクションが

ひとつでも多くの動物の命を無駄にしないことにつながります。